初心者でも簡単にできる苔玉の作り方について
苔玉はインテリアとしても、癒しグッズとしても人気のアイテムです。
海外でも「KOKEDAMA」と呼ばれ、人気を集めています。
苔玉はお店で手に入れることも可能ですが、実は作り方が比較的簡単で初心者でも身近な道具で作れます。自分で作れば苔玉への愛着も一層強くなるでしょう。
そこで本記事では、初心者でも簡単にできる苔玉の作り方について解説していきます。
苔玉の基礎知識
まずは苔玉の基本的な知識についてご紹介します。
苔玉とは?
苔玉とは植物の根を土で覆いボール状にして、土のまわりに苔を巻きつけたものです。
観葉植物や樹木、草の寄せ植えなど様々な植物で苔玉を作ることが可能です。
様々な植物との組み合わせを楽しめるのが苔玉の魅力ですが、苔のみを生やしたものを苔玉として育てる人もいます。
苔玉の起源
そんな苔玉の起源は盆栽の鑑賞方法の1つである「根洗い」にあると言われています。
根洗いとは数年間育てた盆栽を鉢から取り出し、根がむき出しになった状態で陶板や水盤などの上に飾り楽しむ鑑賞法です。
数年育てた盆栽は鉢の中に根を張り巡らせているため、鉢から取り出しても形が崩れないのです。
ただし根洗いを実現させるためには、数年間盆栽を育てる必要があります。
そこで根洗いを簡易的に実現させるため、土の周囲に糸で苔を固定し根を崩れないようにしたものが、苔玉の起源と言われています。
盆栽の手法の1つと聞くと、敷居が高いと思われるかもしれませんが、作り方は意外に簡単です。
苔専門店や花屋のほか、ホームセンターや雑貨屋などでも苔玉を取り扱う店があるので、入手することも容易です。
苔玉作りに必要な材料・道具
続いて、苔玉作りに必要な材料・道具を解説していきます。
必要な道具
ゴム手袋かビニール手袋、割り箸、園芸バサミ、テグス糸または木綿糸、ビニールシートか新聞紙が必要です。
特に忘れがちになるのが手袋の着用です。
苔玉作りに使用するケト土は消毒されず自然のままであることが多いため、素手で触ると手が荒れてしまう恐れがあります。
園芸用バサミも使いますのでビニール手袋でも問題ありませんが、ケガ防止のためには厚手のゴム手袋の方が適切です。
テグス糸・木綿糸は土に苔を貼り付ける際に使います。
糸が目立たないように透明なテグス糸か、土や苔に馴染みやすい黒か茶色の木綿糸を使いましょう。
必要な材料
苔玉の材料となるのは苔、苔玉用土(ケト土、赤玉土)、植え込む植物の3つです。
苔にも色々な種類があります。庭先や公園など身近な場所に生えている苔を使ってもいいですが、苔玉作りに向いていない苔もあるので注意しましょう。
初心者は流通量も多く扱いやすいハイゴケを使うのがおすすめです。
ハイゴケは、苔玉用に使いやすいシート状で購入できる点も初心者には魅力的です。
苔玉用土は粘土状で形状を保ちやすいケト土と、保水性や通気性に優れた赤玉土を7:3で配合します。
自分で配合しても良いですが、ケト土と赤玉土が配合された苔玉用ブレンド土も販売されているので、初心者は市販のブレンド土を使った方が良いでしょう。
植え込む植物ですが、苔玉は基本的に直射日光が当たらないところで育てるので、直射日光を余り必要としない観葉植物やシダ植物がおすすめです。
いきなり大きな植物を植え込むのは難しいので、初心者はホームセンターなどで売っているミニサイズの観葉植物を使うのが良いでしょう。
苔玉の簡単な作り方
それではいよいよ、苔玉の簡単な作り方を解説していきます。
土の準備
まずゴム手袋を装着し、ビニールシートを広げ、シートの上に苔玉用ブレンド土を出します。水を少し足しながら耳たぶの硬さぐらいになるまで、ブレンド土をこねていきます。
しばらくこねていくとブレンド土に光沢が出てくるので、そうなったら苔玉用土の完成です。
植物の準備
次に植物を準備します。
植え付ける植物をポットから優しく取り出し、根に付いた土を割り箸でざっくりと落とします。
この際、根っこを傷つけないように注意しましょう。また、伸びすぎたり、傷んだりしている根があった場合は園芸バサミでカットします。
植物の貼り付け
植物の準備ができたら、先程こねた苔玉用土を植物の根に貼り付けていきます。
根の周囲を全て覆うように貼り付け、用土から根っこが出ないように包みましょう。
用土から根っこが出ていると乾燥しやすくなってしまいます。
苔の貼り付け
最後は土台部分の用土に苔を貼り付ける作業です。貼り付けやすいように苔を水で湿らせたら、用土の上にペタペタと苔を貼りつけます。
用土が見えないように苔を貼り付けるのがポイント、全体に苔を貼ったら両手で全体をギュッと握り、しっかりと密着させます。
苔を全体に貼り付けたら、テグス糸や木綿糸を巻きつけて全体を固定させましょう。縦横斜め、あらゆる方向から糸を巻き付けるのがポイントです。
巻き終わったら糸の先端に結び目を作り、その結び目を割り箸で用土の中に押し込みます。
水の吸収
苔玉が完成したらバケツに苔玉が浸るくらい水を張り、気泡が出なくなるまで水を吸わせます。
これは苔玉の基本となる水やり方法で、苔の表面が乾いてきたら水やりのタイミングです。
水を十分に吸わせたら、好きな器や皿に苔玉を乗せますが、器や皿に水を溜めないように注意しましょう。
常にお皿に水があると、根腐れを起こす可能性があるからです。
おわりに
自分だけの苔玉を作ってみよう
今回は初心者でも簡単にできる苔玉の作り方についてご紹介しました。
苔初心者にとっては材料を揃えるのが大変かもしれません。材料が揃わない方は苔玉作成キットで作るのもおすすめです。
作り方自体は難しくないので材料さえ揃えば、初心者でも簡単に作れるでしょう。
好きな植物や好みの苔で自分だけの苔玉を作りたいという方は、一度チャレンジしてみてください。